POSTMÄRCHEN

POSTMÄRCHEN(1)は、川相窓椛(4)(HP)(かわいまどか)が主宰する創作グループ(2)です。1999年に発足し、音楽制作の岩下倫太郎くん(HP)、プログラミングのせりかさん(HP)ほか、ときおりゲストを交えて活動してきました。2003年以降は、大きな作品に取りかかりはじめ、普段のお仕事の合間に少しずつの制作をかれこれ20年近く続けていますが、これらの作品の完成時期は今のところ未定です。唐突に活発になったりしばらく休止したり、ときに制作のご依頼をお請けしたり(3)しながら、グループはおおよそゆっくり活動しています。

1) Post·mär·chen
【pɔstmɛ'ːrçɘn / ポスト・メルヘン】
「〜以降の」という意味を表す接頭辞Post-と、「お伽噺」を意味するドイツ語由来の言葉「メルヘン」(Märchen)を掛け合わせた造語です。また、PMMKという通称は、PostMärchen by Madoka Kawaiという正式名称を略したものです。

2) 作品の発表は当ウェブサイトのみで行っています。商業や同人などの流通ルートでの発表はクライアント作品以外では行っていません。

3) 2014年4月、商業系制作ご相談の新規承りを休止しました。再開の予定はいまのところありません。恐れ入りますが、ご了承ください。

4) 『湊(みなと)』という名前が、男性の名前として広く使われるようになったことを受けて、2021年4月に改名しました。

[ Client Works ]

#134

* HANASAKI WORKSPRING!

Release Date : 2015.3 | Type : BGM Composition, Arrangement | Client : VisualArt's/SAGA PLANETS | Music : PMMK

SAGA PLANETSのアドベンチャーゲーム『花咲ワークスプリング!』[2015]のBGM製作に参加しました。Arte Refactさん(HP)、水月陵さん(HP)に混じって4曲ほど作曲しています。『リトルバスターズ!』の時は電子音楽的な文脈やそれまでのKey作品の文脈などを踏まえつつ実験的な要素の多い製作になりましたが、本作では作品の世界観にそって、ポップな音楽に向かって真っすぐなものをイメージしながらつくりました。
http://sagaplanets.product.co.jp/works/hanasaki/

Video) ゲームのデモムービーです。OP曲が終わったあとにかかるBGMはPMMKが作編曲したもののひとつです。

#7 | Additional Information

* Little Busters! TV Animation

Release Date : 2012.10 | Type : BGM Composition, Arrangement | Client : VisualArt's/Key | Music : Rintaro Iwashita (PMMK) | Direction : Minato Kawai (PMMK)

PMMKが音楽制作に参加したPCゲーム「リトルバスターズ!」[2007](HP)がいよいよアニメ化され、この10月からテレビ放映されます。原作の雰囲気を丁寧に再現することで知られるKey作品のメディア展開のため、PMMKの担当した音楽部分も、何も足さず、何も引かず、原作そっくりそのままの形で、公共の電波(1)を経由してお茶の間で聴く事ができるかと思います。原作の発表から5年後にしてのアニメ化ということで、当時高校生だった人たちはもう立派な社会人になっていたりする頃でしょうか。みなさんと一緒に、当時の事を懐かしみつつ、放映を楽しみたいと思います。
http://litbus-anime.com

Video) テレビアニメの放映決定がアナウンスされた際最初に制作されたティーザームービーです。このムービーの最初に使用されているピアノソロ曲「お砂糖ふたつ」は、PMMKが作編曲したBGMのひとつです。

1) TOKYO MX, tvk, テレビ愛知, MBS, BS11, AT-Xの各局で放映されます。

#79C

* Owari no Hoshi no Love Song

Release Date : 2012.04 | Type : Graphic Design | Client : Flaming June | Art Direction : Jun Maeda (Flaming June) | Design : Minato Kawai (PMMK)

LoveSong2 Wordmark LoveSong2 Album Package

Flaming Juneのプロジェクト第1弾として発表された、麻枝 准×やなぎなぎ(HP)によるオリジナル・コンセプトアルバム 「終わりの惑星(ホシ)のLove Song」のタイトルロゴ、CDパッケージ、および関連SPツールのデザイン制作を全般にわたって(1)担当しました。ロゴのデザインでは、炸裂した惑星の欠片が宇宙を漂うような躍動感と静寂の混在する光景をタイポグラフィで比喩的に表現し、アルバムパッケージのデザインでは特に、英/中/韓3カ国語による翻訳歌詞カード(上記写真)を沿える企画に対応するなど、動画サイト等を通じてリリースから即時に作品に触れることが可能になった国外のファンの方にも、より作品を楽しんでいただけるような配慮も行っています。
http://flaming-june.com/001/lovesong2/

1) タイトルロゴ、CDパッケージ(シングル、アルバムとも。アルバムは通常版・限定版の2種。)、B2ポスター、2CDPOP、オフィシャルウェブサイト、DVDメニュー画面、TVCM用タイトル画面のデザイン制作を行いました。ショップ特典として制作されたオリジナルグッズのみショップ関連の担当スタッフによるもので、PMMKは関与していません。

#79B

* Killer Song

Release Date : 2011.12 (C81) | Type : Graphic Design | Client : Flaming June | Art Direction : Jun Maeda (Flaming June) | Design : Minato Kawai (PMMK)

KillerSong Wordmark KillerSong Single Package

Flaming Juneのプロジェクト第1弾として発表された、麻枝 准×やなぎなぎ(HP)によるオリジナル・コンセプトアルバム 「終わりの惑星(ホシ)のLove Song」から先行リリースされた、シングル「Killer Song」のタイトルロゴおよびパッケージのデザイン制作を担当しました。多彩なイラストレーターさん(1)による挿絵の強度に負けないような密度を持たせた手描きのタイトルロゴと、繊細な歌詞のイメージを損なわないような簡素で正確な文字組とによってデザインしています。
http://flaming-june.com/001/lovesong2/

1) アルバムブックレット表1(上記写真)、表題曲にもなっている「Killer Song」のイラストを描かれたZENさん(HP)をはじめ、それぞれの曲毎に別のイラストレーターさんが挿絵を担当しています。

#79A

* Flaming June

Release Date : 2011.11 | Type : Visual Identity Design | Client : Flaming June | Art Direction : Jun Maeda (Flaming June) | Design : Minato Kawai (PMMK)

Flaming June Wardmark Flaming June Wardmark Variations

Key(HP)のシナリオライター麻枝准さんが、音楽活動のために新たに設立したブランド「Flaming June」のヴィジュアル・アイデンティティー(1)を制作しました。ワードマークは「F」と「J」が縦に絡み合わせた形によって「Flame(炎)」を表しています。また、書体の選定ではKey全体のヴィジュアル・アイデンティティーで長年愛用されている「Futura(フーツラ)(HP)」を引き継いで、そのファミリーを採用しました。

1) Vis·u·al I·den·ti·ty【vi'ʒuəl aide'ntəti
/ ヴィジュアル・アイデンティティー】
ブランド・アイデンティティーの計画の中でも特に視覚デザイン面に関する規定のことです。ブランドイメージの舵取りの基準として、ワードマーク(ロゴ)、書体、使用色などについて統一したルールを設計することが主なミッションです。

#7B

* semicrystalline.

Release Date : 2007.07 | Type : Arrangement, Graphic Design | Client : VisualArt's/Key | Arrangement : Rintaro Iwashita (PMMK) | Design : Minato Kawai (PMMK)

semicrystalline. Album Package

PCゲーム「リトルバスターズ!」[2007](HP)の初回特典として封入されているオリジナル・アレンジ・アルバム「semicrystalline.(1)」の制作を担当しました。アルバムのコンセプトワーク(2)から、楽曲のアレンジ、パッケージのデザインまで、PMMKが制作プロセス全体のディレクションを執り行っています(3)。本編の音楽制作の際に表現した電子音楽的な音楽性をより突き詰めた、硬質な印象のアレンジアルバムです。
http://key.soundslabel.com/discography.html?ksl0032/ksl0032

1) Sem·i·crys·tal·line
【se'mikri'stələn / セミ・クリスタライン】
「半結晶」という意味の英語で、主に科学技術の分野で用いられる用語です。単語頭の「s」は小文字で、単語末のピリオドまでを、正式なタイトルに含みます。また、単語の一部として「cry(泣く)」という語を込めていて、アルバム全体の印象を間接的に連想させるようになっています。

2) 本編のストーリーと関連した音声素材を用いているため、いわゆる「ネタバレ」を含みます。本編をクリアしていない方は、クリアしてからお楽しみください。

3) ブックレットの描き下ろしイラストは、ゲーム本編と同じく、樋上いたるさん(HP)とNa-Gaさん(HP)にご依頼して描いて頂いています。また、キャストさんにも、アルバム用に一部音声を録りおろして頂いています。

#7A

* Little Busters! O.S.T.

Release Date : 2007.07 | Type : BGM Composition, Arrangement | Client : VisualArt's/Key | Music : Rintaro Iwashita (PMMK) | Direction : Minato Kawai (PMMK)

PCゲーム「リトルバスターズ!」[2007](HP)の音楽パート制作に参加しました。ゲーム制作スケジュールの途中から急遽の参加ということで、野球でいう所の代打のような形でしたが、他のスタッフのみなさんと協力しながら、BGM全体の1/3ほどと、挿入歌1曲の作編曲を担当させていただきました。主な制作曲は、スタート画面で流れる「生まれ落ちる世界」、小毬のテーマ「魔法のアンサンブル」、クドのテーマ「えきぞちっく・といぼっくす」、挿入歌にもなっている「雨のち晴れ」などです。エレクトロニカ(1)のムーブメントをPCゲームの音楽向けに再解釈し、女の子たちが活躍する可愛らしい音楽に取り込んだほか、PCゲームの音楽としては珍しい実験的な表現も、いろいろと行っています。
http://key.soundslabel.com/discography.html?ksl0035/ksl0035

Video) ゲームのOPムービーです。主題歌を歌うRitaさん(HP)は、PMMKの作編曲した挿入歌「雨のち晴れ」も歌ってくださっています。

1) E·lec·tron·ic·a【ile`ktrɑ'nikə / エレクトロ・ニカ】
電子音楽のカテゴリのひとつです。PMMKの楽曲は全て電子音楽であって、アコースティックな録音素材を使用する場合にも必ず電子音楽的なプロセスを経由しています。例えば一聴するとアコースティックな音楽のように聴こえるピアノ・ソロの曲でも生音ではなくサンプリング音源を用いて、生楽器の録音のみでは成立しない極端に長いサスティンなどを扱い、電子音楽の文脈上にあるものとして表現します。

#BC3

* Gramophone (on “Love Song”)

Release Date : 2005.07 | Type : Arrangement | Client : VisualArt's/Key Sounds Label | Arrangement : Rintaro Iwashita (PMMK) | Direction : Minato Kawai (PMMK)

Key(HP)のシナリオライター、麻枝准さんが、「CLANNAD(HP)」の主題歌を歌われたヴォーカリストのriyaさんを迎えて制作したオリジナル・コンセプトアルバム「Love Song」の収録曲の第8曲「グラモフォン(1)」の編曲を担当しました。サイン波や機械ノイズなどから楽音として扱える音程を拾い集めて複雑に絡み合わせた、PMMKの電子音楽らしい繊細な音遣いの編曲になっています。
http://key.soundslabel.com/discography.html?ksl0019/ksl0019

1) Gram·o·phone【græ'məfo`un / グラモ・フォン】
「蓄音機(ちくおんき)」とも呼ばれる、古い時代の音楽再生機のことです。アルバムのブックレットでは、安倍吉俊さん(HP)による幻想的なグラモフォンのイラストを見ることができます。

#BC2

* Politmia Compilation 5

Release Date : 2005.05 (M3 2005 Spring) | Type : Composition | Client : yoshihisa nagao (UNTITLED SAMPLES / Politmia) | Arrangement : Rintaro Iwashita (PMMK)

空色絵本(HP)とrefio(1)が合流して結成されたグループ「Politmia」のコンピレーションアルバム第6弾に楽曲提供を行いました。PMMKで制作中の作品のサウンドトラックから、「静止気象衛星による雲写真/METEOLOGICAL SATELLITE PICTURE (GMS)」がコンピレーションに収録されています。
http://www.sorairoehon.net/sakuhin2.html

1) ヴォーカリストのriyaさんと作編曲家のmyuさんによる、かつて存在したユニット。ふたりは現在別々に活動していますが、往時の音源は今もmuzieのページ(HP)で聴く事ができます。

[ Non-Client Works ]

#0A

* Claypot™

Release Date : 2012.09 | Type : Roman Typeface Design | Design : Minato Kawai (PMMK)

Claypot testdrive

2012年のPMMKのウェブサイト改訂に際して、オリジナル欧文書体「Claypot(1)」を制作しました。正円に近いカーブや頭部の小ささなど、女性的なプロポーションを基調とし、ストロークの各所に、粘土を手でこねたような柔らかいふくらみを持たせています。また、ウェブブラウザ上で見出しサイズで表示した場合にも各ステムが鮮明に表示されるよう、ウェブフォントとしての最適化も行っています。

1) Clay·pot【kle'ipɑ't / クレイ・ポット】
「粘土(Clay)の壷(pot)」の意味があります。一般には日本語で言う「土鍋」のことを指します。

#N0

* (Presently Ongoing Project) 1

Year : 2003- | Type : (Unclassified) | Illustration, Text : Madoka Kawai (PMMK) | Music : Rintaro Iwashita (PMMK)

N0 Testvisual

2003年の企画着手以来、グループの主な活動として進行しているオリジナル作品です。物語(小説)、挿絵、サウンドトラックを非常に緩やかなペースで長期にわたって制作しつづけており、制作のための技術の研鑽にかかる時間も含めて、いつ完成させられるか本人たちにもまったく目処が立たないままに、何年も制作をつづけています。アンビエント・ピアノ(1)によるオリジナル・サウンドトラック「気象予報のための組曲/Piano Suite for Shortfoal Weather Forecast(2)」の第1部のみが現在完成しており、SoundCloudで聴くことができます。

1) ピアノ曲などを発表しているSoundCloud(HP)では、岩下がAmbientPianoというグループ(HP)を創立し、管理しています。グループのメンバーは約2500名(※2012年10月現在)にのぼり、世界各国のインディペンデント・ミュージシャンから毎週5〜60曲の投稿がある中から、岩下によって厳選された曲が発表されています。岩下のピアノ曲に関心を持たれた方には是非お聴きいただきたい、非常に品質の高い楽曲が揃っています。

2) サウンドトラックは、現在第7部まで企画されており、SoundCloudでは、第1部「(副題未定)」と第4部「濃霧注意報/Fog Alert」の抜粋を発表しています。また、ここまでの楽曲は全てパブリック・ドメインの著作として公開しています。

#BC1

* WELOOTS COLLECTION

Year : 2000 | Type : Flash Animation | Illustration, Animation : Sotaro Kawai | Music : Rintaro Iwashita

WELOOTS COLLECTION Main Visual

WELOOTS(1)の制作した、自作アニメーション動画を発表するためのウェブサイトです。動画を処理する速度が遥かに低かった当時のパソコン/ウェブブラウザ環境で発表するFlash作品において、テレビアニメと同等のフレームレートで再生可能(2)な、音楽とグラフィックの動きが完全に同期するアニメーションを発表し、Macromedia社のショーケース(3)で「Site of the Week」に選定されるなど、高い評価を受けました。
http://web.archive.org/web/200412111359...
データが欠落している部分がありますが、当時のサイトの一部が、WebArchiveに保存されています。(※動画の再生にはFlash Playerが必要です。※CPUの処理速度により、当時の想定よりムービーが速く再生される場合があります。)

1) We·loots【wəlu'ːts / ウィ・ルーツ】
1997年に結成した、後のPMMKの母体となるグループです。川相がグラフィック、岩下が音楽、という役割分担でひとつの作品を制作する体勢は、この当時生まれました。

2) 表示するパソコンのCPUの性能差にも速度は左右されますが、当時一般的だったスペックのパソコンで秒速30フレームでの表示を可能にするため、動画の動く領域を狭く、少なくする工夫を行いました。

3) Macromedia社は、かつてアニメーション制作ソフト「Flash」を開発していた企業です。現在はAdobe社に吸収合併され、FlashもAdobeのCSシリーズの一部(HP)として開発されています。WELOOTSがの選定を受けたのは、Macromediaの日本法人のウェブサイトで発表されていた「Site of The Week」です。